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【コリスチン】抗菌薬の最終兵器⁉コリスチンにつてい薬剤師が解説します!

こんにちは。

くすりドクターです。

 

今回当院では、フルオロキノロン系薬とアミノグリコシド系薬に耐性がある緑膿菌が検出されました。カルバペネム系薬が耐性であるればMDRPになります。

この経緯があり、コリスチンについて調べましたのでアウトプットしたいと思います。

 

コリスチン

ポリペプチド抗生物質製剤

商品名 オルドレブ点滴静注用 グラクソスミスクラインから販売

 

 

効能効果
<適応菌種>

コリスチンに感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、緑膿菌アシネトバクター

<適応症>

各種感染症

 

効能効果に関連する使用上の注意
β-ラクタム系、フルオロキノロン系及びアミノ配糖体系の3系統の抗菌薬に耐性を示す感染症の場合にのみ本剤を使用すること。
原則としてコリスチン及び上記3系統の抗菌薬に対する感受性を確認した上で本剤を使用すること。

 

 

用法用量
通常、成人には、コリスチンとして1回1.25〜2.5mg(力価)/kgを1日2回、30分以上かけて点滴静注する。

腎機能により投与量減量が必要である。

 

用法用量に関連する使用上の注意
本剤の使用は、感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の下で行うこと。

 

 

副作用
治験で認められた副作用は、腎機能障害が21%で神経系障害が2%であった[5]。
重大とされている副作用は、腎不全腎機能障害、呼吸窮迫、無呼吸、偽膜性大腸炎である。

 

 

調べてみた結果、

コリスチンはグラム陰性菌に対してスペクトルが広い。

耐性菌に対しての最終兵器。

腎機能により投与量調整が必要。腎に対しての副作用を注意。

 

 

コリスチンについてドクターと話していたら、「昔は販売していたが、安全上の理由で一時販売中止になったこともある」とお聴きした。

効果発現を考え、副作用を軽減するように投与設計は必要だ。ここは薬剤師の腕の見せ所だと思う。

病院の利益になるような薬剤師になる為に、日々学んでいきます。

 

参考文献: 日本化学療法学会 コリスチンの適正使用に関する指針―改訂版―