【オキサゾリジノン系】抗MRSA薬リネゾリドの錠剤について薬剤師が解説します!
こんにちは。
くすりドクターです。
今回はリネゾリドの錠剤について解説したいと思います。
理由としては当院でリネゾリド錠の採用を検討している為、調べたことをアウトプットしたいと思います。
それではいきましょう!
●商品名
リネゾリド錠600mg
●略語
LZD
●メーカー
明治、サワイ、HK
●薬価
各メーカーの後発品の薬価は錠剤6169.6円
●作用機序
LZDは細菌の蛋白合成過程の開始段階に作用することにより抗菌力を発揮する
●体内動態と組織移行性
経口剤の生物学的利用率はほぼ100%であり,半減期は約6時間である。
タンパク結合率は31%と低く良好な組織移行性を示し,組織への移行率は皮膚104%、 筋肉94%および骨60%である。
●副作用
血小板減少、貧血などが報告されており、投与期間が14日間を超える と血小板減少の頻度が増加することが報告されている。
セロトニン作動薬との併用によるセロトニン症候群(錯乱,せん妄,情緒不安,振戦, 潮紅,発汗,超高熱)の発生がまれに報告されている。
視神経障害があらわれることがある。
乳酸アシドーシス等の代謝性アシドーシスがあらわれることがある。
MRSAによる骨・関節感染症の場合、長期投与が必要になるケースもあります。その場合、患者の負担を考えるとリネゾリドの錠剤を採用はメリットがあると考える。
ただ、内服になると長期投与が可能になるので副作用を注意する必要がある。
患者の為により良い治療を考えていきましょう!
参考文献:MRSA感染症の 治療ガイドライン 改訂版 2019